CBTを詳しく説明すればするほど、本質的な吃音治療と脱線するので、単純化して説明しますが、CBTとは「認知」に焦点を当てた治療法のことです。
「認知とは何のことか?」というと、あなたが感じている気分や態度は、「認知」=「あなた独自の解釈というフィルターを通した結果の認識」だということです。(CBTでは「認知の歪み」といいます。)
全く同じ「リンゴ」があったとして、1つはダンボールに大量のリンゴの中に売れているリンゴ、もう1方は、木箱に1つだけ入っているリンゴでは、後者のリンゴの方が甘くて美味しそうに錯覚すると思います。箱というフレームを変えただけで、感じ方は変わってきます。
もう少し詳しく言うと、宝くじ当たった人は、100人中100人同じ気持ちになるかというと大きく違います。
有頂天になり浮かれる人もいれば、嬉しいけど周りにバレたら大変だと心配になる人もいます。そうなると人によって態度も違ってくるでしょう。
前者は、周りに自慢し奢ったりプレゼントしたりして、幸せを分かち合おうという態度を示すかもしれません。
後者の人は、自分が宝くじに当たったら周りがお金を奪いにくるのではないかと、周りを敵視するような態度を示すかもしれません。
結果、前者は友達から好かれ楽しい生活になるかもしれません。
後者はギスギスした人間関係を築づき、寂しい生活になるかもしれません。
最終的にどっちが幸せな人生になるかはわかりませんが、認知が違うと人生が大きく変わるということは確かです。
もっとシンプルな別の例でいうと、単純にいいことあった日に車の割り込みをされても笑顔で譲ることができるでしょう。
でも、機嫌が悪い時に、車の割り込みをされたら「コノヤロウ」と思ってしまいます。
「出来事」が「感情や態度」を決定づけるのではなく、「認知」があなたに起こる「感情」そして「態度」を決定づけるということです。
「認知」という見え方のフレームが変われば、毎日が変わる可能性を秘めています。